NYの分のBlog、更新しました!宜しければどうぞ!
さてさて。暑いぞ、テキサス!
Thanksgiving breakから帰ってきてみたら、テキサスはまた夏に戻ってました(笑)。
break前はすごく寒くなってたのになぁ…。相変わらず気まぐれな天気です。
NYに行って代謝が良くなったのか、寝ていても汗かいて目が覚めてしまいました。
さて、シーズンが終わって練習もなくなり、仕事も全くなくなるかと思っていましたが、
Meghanとお喋りしていたらRehabに来たかったら来てもいいよ、とのこと。
経験は積みすぎることはないし、隙あらば現場で何かを学びたいから、行く行く!と即答して、
今日はEnd ZoneにACL surgeryを先週月曜に終えたばかりの選手のリハビリを見てきました。手術後すぐにThanksgiving breakだったため、案の定というか何と言うか、選手はその間全くリハビリをしていなかったようで、Meghan曰く、昨日のリハビリではROMはかちかち、ボールを膝の下に置いてのshort arc quad setすらもできない、選手は痛くてできないと言うばかり、という典型的最悪のシナリオだったようです。
怪我や手術をした選手は、今自分のカラダの中で何が起こっているのかに非常に興味を持つものだと思います。私もこの専門に興味を持ったきっかけがそうでした。
ここが痛いんだけどどうして?ここが腫れてるんだけどどうして?
皮膚がここに寄ってるんだけどどうして?曲げるとpressureを感じるんだけどどうして?
What's going on in my body? How can I get rid of it? 疑問は絶えません。
手術後1、2週間というのは、リハビリで最も選手が自らをpushしなければいけない時期です。
“It's gonna hurt, but you have to do it”とだけ言って終わりにしてしまうのでなく、
それらの質問に全て答えて、今何をすべきなのか、どうしてそれをすべきなのかをちゃんと言葉にして説明することがcriticalだと私は思います。くだらないと思ってしまう疑問でも、選手にとってはbig deal。
怪我を痛がる選手や、あれこれ他愛もない心配事を聞いてくる選手を、アイツはsissyだと言ってしまうのは簡単だけれど、そんなラベルを貼ったところでお互いにとってマイナスにしかなりません。
今日彼女(Aとします)のRehabを見てくれたのはProgram Director、Dr. Ransone。
私がAT roomに着いたときには選手が丁度バイクに乗ったところだったのですが、
“こんにちは、Dr. Ransone~”と私が入っていくと、選手が振り返って、
A: あ、さゆり~、
あ!!
S: わ、どうしたの?
R: ホラ、できたじゃないか!
A: わ、痛かったけどできた!曲がる曲がる!
R: 彼女、今丁度バイクに乗せたところだったんだよ、レベル10でね。
できないできないと言ってたけど、いまできたところだ、さゆり、明日は9で始めてね。
A: I
accidentally rolled the pedals when I talked to you, thank you Sayuri!
S: Hahaha it's good that I showed up, huh!
本当に、これだけでも今日は来て良かった良かった(笑)!
Dr. Ransoneは、私たちATSに出来る限り多くを学ばそうという意欲も非常にある人です。
Rehabの最中にも隙あらば私に色々なことを教えてくれて、今日一日でも彼と働けてとっても勉強になりました。ある程度進んで、残りを任せされたときに思わず選手に向かって、
Dr. Ransoneは本当にすごい人だね、めちゃめちゃ色んな知識を持っているし技術もある。
彼と働けるのは本当に光栄だとすら思ってるよ、と言ったら、
“Yeah, he is great. He explains everything, Meghan doesn't do that and
that's why it's hard to work with her. You know, I love her but all she
says is "it's gonna hurt but you have to do it." It's hard to figure out
how I should set my mind and all, you know.”
最初はDr. Ransoneに言われたことをとんでもない、絶対できないと思ったけどできちゃった、と笑う彼女を見て、ううむ、核心をつくような言葉だとハッとしました。
簡単に見えて難しいこと、していなければそれは選手に伝わってしまうんだ。
こういうときにはコレをするんだよ、と教授や上司から物事を教わることは多くあります。
そのときに、ハイ、そうなんですねと納得してやるのではなく、
そこで大事な疑問は、“Why?” どうしてそれをするか?です。
自分の知識を伸ばすためだけじゃなく、こういった疑問は必ず選手自身がtreatされているときに持つもの。この“why?”を自分の中で明確にしておけば、同じ疑問を持った選手にちゃんと説明できるようになります。納得できる答えをもらえないなら、自分でとことんまで調べてみるしかない。こういったプロセスは、ただ納得するだけより数段面倒だけれど、ひとつひとつ自分でこなしていけば、最終的に自分がどんなトレーナーになるのかを決める重要な要素だと思います。
今日一日のRehabで、彼女はshort arc quad setどころかSLRもhelp無しでできるまでになりました。Flexionも105゜までがっつり成長。松葉杖も無しでは歩けないとRehab前に選手は豪語していましたそうですが、1本を飛ばして0本にできそうです。すごいすごい。彼女の頑張りが早くもカタチになってきています。私としても嬉しい限りです。
Dr. Ransoneの技術や知識だけでなく、その姿勢からも見習うべきところは沢山ある。
学期はもう終わろうとしているけれど、彼と働く中でそういったものを出来る限り吸収していかなくては。自分がなりたいと思うアスレチックトレーナーになれるように。
自分の上司は尊敬しているし、悪口を書くつもりもないのですが、
本当に同じような知識を持っていても、アプローチの違いで結果が全く違ってくると、
今までの経験から思うし、今日改めて思いました。
さて、あなたはどんなトレーナーになりたいですか?