TVをつけたらNBA Finalをやっていてびっくり。のあっ、今日か。忘れてたー!
マイアミ・ヒート vs ダラス・マーベリックス第3戦。ここまで2戦して、マーベリックスの2連勝。
特に第2戦は文句のつけようの無いくらいの圧勝でした。ダラス強いなー、おいー。
スパーズを下したマブスに優勝してほしいけれど、かといってわりかし傍観者な今は、
ダラスがこのままsweepしちゃってもつまらない。良い接戦が見たいのです!
昨日だったかな、久しぶりに友達とばったり会って。
全然連絡くれないしと怒られて、いやー、最近World cup見たりNBA final見たりで
もう死ぬほど忙しくって、なんて冗談を言っていたんだけど。
私が、シャック好きじゃないしマブスにこのまま行ってほしい!って行ったら、
彼は“俺は『シャック好きじゃない』とは言えないよー、”と。
私に言わせれば、シャックは“ずるい”のです。
あれは言うなれば三輪車に襲い掛かるダンプカー。鰯に襲い掛かるサメ。
子猫に襲い掛かるライオン。私に襲い掛かるゴキブリ(ちょっと違うか)。
同じセンターとして、あの手のタイプは止めようが無い。正にモンスターなのです。
上手いのは分かるよ、でもあれはずるい感じがする、と言ったら、
それは彼が才能の上に、更に努力をした何よりの証拠だろって返されました。ごもっとも。
そう、そんで気がついちゃったんですけど、
知ってるんです。シャックがすごいプレイヤーだってこと。
体格に恵まれ、環境に恵まれ、でもそこから信じられないほどの努力ができる、すごいハートの持ち主だってこと。だから、ライバルを見ているような目で見ているんです、たぶん。
一度も私のひいきのチームにいたことがなくて、いっつも敵側なので。
スパーズにしろ、76ersにしろ、Finalの相手には幾度と無くシャックがいたしね。
適当な気持ちで好きじゃないって言ってるわけじゃない、認めてるんです。
だからこそ、小憎たらしいというか何と言うか(笑)。
さて、そんな彼の大の苦手は?皆さんご存知、フリースローです。
普段から成功率60~50%あたりをうろうろしてますが、このFinalでは40%と大きなスランプに陥っていました。彼の名誉のために言っておくと、めちゃめちゃ練習しているらしいんですよ。
(これで彼が80%とか決めてたら無敵ですよね。ファウルでも止める術がないんだから)
たぶんね、私が思うにアレなんですよね、彼が大きすぎるんですよね。
不自然に不恰好にボールつまんでますもん、フリースロー打つとき。何ていうのか、私たちがソフトボールでフリースロー打つとしたら大変だろうな、なんて想像してみたくなる感じ(笑)。
まぁそれでも、彼が苦手としているのは事実。そして現在それが彼の足を、チームの足を大いに引っ張ってしまっていたのも事実。大事な場面でフリースローが入らない。当然空気は悪くなる。
それが彼のプレーそのものにも影響して、“すっかりシャックは縮こまってしまっている”と
コメンテーターに言われるほど、第2戦の彼のゴール下での動きはキレがないものでした。
いくらシャックでも、覇気の無いシャックにやられるほどマブスは甘いチームじゃありません。
大差をつけられてアウェイで負けた第2戦、そして迎えたホームでの第3戦。
これで負ければ0勝3敗。いよいよ後がありません。逆転は難しいでしょう。
運命なのか皮肉なのか何なのか、
第4Q、残り2分、どちらに転んでもおかしくないシーソーゲーム、
今日の試合ではそんな本当に大事な場面でシャックにフリースローの機会が巡ってきます。
今日のシャック、特に4Qの彼はね、いい顔してました。
その顔を見て、あ、決めそうって思っていたら、2本ともしっかり決めて見せたんです。
彼がここでついに、ついに決めてくれた!と、会場の歓声はひときわ甲高いものになりました。
今得た2点、大きな大きな2点。でもシャックが、チームメイトひとりひとりが、ファンたちが、
それ以上に意味のあるエネルギーの源のようなものを得て会場全体を喰った瞬間でした。
点数で言えばまだまだ分からない大接戦にも関わらず、ムードはもう完全にマイアミ・ヒート。
証拠に、その直後フリースローになったノビツキーはなんと外してしまう。
彼のパーセンテージは普段相当なものなんですよ。起こるべくして起こったドラマなのか。
これが“流れ”なんです。流れは絶対のミス、絶対の成功を呼ぶんです。
理屈はわかんないけど、本当にそうなんです。
最後の最後に流れを捥ぎ取り奪い返したヒートが、98-96で接戦を制しました!
フリースローが入らない、ということをきっかけにどんどん広がっていく、
恐らく自分でもイヤになるほどの不調っぷりにシャック自身も悩んでいたのでしょう。
ここ数日、両親にアドバイスをもらったり、自分の高校時代のビデオまで見て研究していたそう。
それほど、大柄な見た目にそぐわない、彼のdedicatedな努力の甲斐があっての、
今日のパフォーマンスだったのだと思います。初めてシャックを応援したくなるような気持ちで、
私も気がつけば試合に釘付けになっていました。もちろん彼ひとりだけで勝ったのではないけれど、彼のプレーが他のチームメイトを奮起させ、チームメイトの気持ちに彼もまた応え、
そんな風に勝ち取った勝利なように見えるのです。
亭主元気で留守が良い、じゃないけど、不調の相手を倒したって楽しくありません。絶好調の相手の更に上を行くから意味がある!やっと面白くなってきました、NBA Final!これでヒートが1勝2敗。
でもまだまだシャックが本当に試合をdominateするところは見せてくれていません。怪物たちが本領をいよいよ発揮しぶつかり合うのはここからなのかも!4戦目が楽しみです。
あ、ちなみに今日42点と大活躍だったマイアミのWade。
実は結構お気に入りです(笑)。かわいいー。