そういえば昨日の話になるんですが、
Exercise Physの授業でSudden Death(突然死)のレクチャーがありました。
ひたすら続く自慢話にウンザリのこの授業も、昨日ばかりは興味津々で聞いていました。
Sudden Deathと言えばやっぱり最も多く関わってくるのが心臓。年配の人に多いのが
いわゆるHeart attack、Coronary artery disease(冠動脈疾患)ですが、
健康状態も良く運動を頻繁にしているathletesとなるとちょっと話は変わってきます。
数を挙げているとキリがないので、Exercise-induced sudden deathで
最もcommonと言われる2つのcongenital conditionの話だけしたいと思います。
一つ目は
Hypertrophic Cardiomyopathy(HCM、日本語では肥大型心筋症)。
これは“Hypertrophy=肥大”の言葉通り、
心筋が分厚く肥大してextensive myocardial scarringができてしまうものです。
↑上の図を比べてみるとはっきり分かるかと思いますが、
右のほうが筋肉がthickenedして心室が随分狭くなっていますよね?
この症状は左心室に限った話ではなく、heartのどこでも起こりうるのですが、
symmetricalというケースよりも、左右のどちらか一方であることが多いそうです。
このthickeningは、様々な理由で心臓の通常の機能を妨げます。例えば、
・心房・心室に入ってくる血流を圧迫してslow downさせる
・心臓が上手くrelaxできないため、心房・心室に充分な血液が溜まらない
・Heart valvesの機能低下 などなど。
二つ目の
Marfan's Syndrome(マルファン症候群)はその真逆。
thickeningではなくweakingが関わってきます。aortaやcardiac valvesの構造が脆く、
負担がかかりすぎるとruptureを起こす恐れがあります。
症状はHCMに比べてもっとobviousで、このsyndromを持つ患者は背が高く、
ひょろりとしています。腕が異様に長く、両腕のリーチは身長を軽く超えるほど。
指も長いそうで、arachnodactylyと呼ばれるクモのような手をしており、親指を中に入れて
拳を作ると、親指が突き出して見えるそうです(普通は皆さん隠れますよね?)。
↑図にはFunnel chest (pectus excavatum)が載っていますが、
他にもpigeon breast (pectus carinatum)などの胸のabnormalityも見られます。
主にAfrican-americanに見られ、7割が遺伝で3割は突発的突然変異で起こるとのこと。
なので、家族の中にmarfan's syndromeを持っている人がいたら要注意です。
family history、大事ですね。
どちらのコンディションもdisqualifyingなものです。
あると分かった時点で、アスリートとしてのキャリアは残念ながら終わらざるを得ません。
軽く運動する分には問題ありませんが(全く無いとも言い難いですけれどちゃんと注意すれば)、
高校や大学のvarsity athletesとして運動するには危機が多すぎると言えるでしょう。
sudden deathを引き起こすまで、何の症状も無く気づかないアスリートが多いそうなので、
screeningやしっかりしたphysical examがdetectのキーになってきます。
うちでも心臓のエコーやなんか毎回やりますけど、ちゃんとした熟練の腕を持つDoctorにしっかり全ての選手を診てもらって、コートの上、フィールドの上で悲劇が起きないようにしたいですね。
プロ選手や将来有望と言われた選手がコートで倒れ、命を失った話を授業で聞かされながら、
そんなことを考えました。