今日からいよいよ練習。
“ゲロ大会だよ”って聞いてはいましたが、ゲロ大会でした。
朝からぴゅーぴゅー。練習後廊下でも誰かがぴゅー。なるほど、こういうことですか。
練習としては朝のコンディショニングが一番ハードで、100yardダッシュを新人が8本、
ベテランが16本やっていました。
その最中に、一人の新人選手が“俺もうだめだ、死んじゃうよぅ”と言い出しました。
隣の選手に“何言ってんだ、あと2本だぞ。立てよ、行くぞ!”と言われても、
“何で俺の言うこと聞いてくれないんだよぅ、もう死んじゃうんだってばぁぁぁ”
と言ってそのままぺたりと座り込んでしまう、なんてこともありました。
それだけ色々言えるうちは大丈夫さー、体大きくてもまだまだだなぁと、思いながら見ていたら、
案の定ちょっと水飲んで休んだらたちまち元気になってました。
より上を目指そうと思ったら、練習でがんがん自分のMAXの境界線を押し上げていかないとダメ、
と選手時代コーチに教わりました。限界と思ってもそこからもう少し頑張れって。
本当にこれ以上やったら体に支障をきたすのか?選手として超えるべき壁なのか?
こういう見極めも、トレーナーという視点から“予防”で頭が一杯+神経質になってたら
逆に出来なくなるのかなと思ったり。ふむー。
で。今日Head Trainer・Davidに“さゆりー、仕事を頼みたいんだけど”
と言われて持ってこられたのが、黄色い透き通った液体の入った大瓶。
カラの入れ物にこの液体を移してくれとのこと。これ、何?と聞いたら、“
ピクルスジュース。”
これをcramp予防に飲ませるのが、Football夏のキャンプでの習慣のようです。
ピクルスジュースなんて、ピクルス苦手な私には信じられない飲み物。匂いもすごい。
わざわざこんなもの持ち出してくるなんて、すごい飲み物なのかしら?と思って、
Davidに、ピクルスジュースはスポーツドリンクよりも良いものなんですか?って聞いたら、
そうでもないようです。実は証明するリサーチもなければ、しょっぱくてたまらない代物だそう。
それをなんでcramp予防に飲ませるかというと、効きがものすごく早いそうです。
攣りかけや疲れた練習前の体に飲ませると、たちまち電解質バランスが回復するとか。
ただし、何カップもありったけたくさん飲ませるのではなく、1、2オンスくらいを練習前に
一日一回飲ませれば十分だそう。初めて見ました。ちょっとだけ飲んでみればよかったかな…。
で、初練習でしたが、めちゃめちゃ楽しかったです。
全てのスポーツの面白さが凝縮されたものがFootballだ、などと聞いたことがありますが、
本当にそうです。これは、バスケよか面白いと思う可能性も出てきそうだ。。。
練習中、私たちは名札をつけて仕事しています。早く選手に覚えてもらえるように。
練習の最中、小休憩に私の周りに選手が集まってかぷかぷ水を飲んでいたのですが、
“名前、何て読むの?”と選手たちが聞いてきたのです。
さゆりだよー、というと、せよりか、と例によってまた怪しい発音で返されたのですが、
“You are a dammn good trainer, you do your job. This helps whole a lot.
You are a dammn good trainer”と言われました。
How sweet!!って感じです。私が何をしてたかって、ただFieldで
水を手渡してタオルを投げて必要な子にバンテージやテープをしてあげてただけなんですが。
でもね、ただ水をあげるにも、やり方って言うのがあると思うんです。
スポーツをしたことのある方なら分かるかと思いますが、運動中って端から見てるよりも
かなり喉が渇くんですよね。だから、隙あらば水を飲みたいと思うものです。
私は、ちょっとしたヒマを見つけては、どんどん水を渡して喉を潤してもらおうと思っています。
水係りをしたくてトレーナーになったんじゃない!と文句を言っていた友達も昔いましたが、
私にとって水のボトルを渡したりなんだりっていうのは、選手とのコミュニケーションになるし、
怪我やcrampの予防にもなるし、いくらでも工夫の余地があるんじゃないかなと思うのです。
ちょっと注意深く見ていると、汗を人一倍かく人、水飲みたくても自分からはあまり寄って来ない人、
隙あらば飲みたい人、時間が少ない状況では受け取らない人、色んな人がいるのが分かります。
それに合わせて決して押し付けがましくでなく邪魔にならないように相手の視界にふと入るように
水のボトルをひょいっと出すと、結構選手は取るんじゃないかなと、ここまでの経験から思います。
前述しましたが、需要はありますからね(笑)
コーチのphilosophyとの兼ね合いも忘れずに。
ともあれ、水を地面にどかっと置いて、腕組んでぽけーんと練習を見ているようなトレーナーに
なるには80年くらい早いかなぁと思ってあれこれ考えて動いてます。
飲み終わった水のボトルを地面にごつっと落とす人もいるから、ちゃんと自分に
手渡して返してくれる人に“ありがとう”って言うようにすると、向こうも“ありがとう”って返して
くれたりで、お互いに“してもらって当たり前”という雰囲気にならないから良いと思って
これもやっています。でも、そういう地味なところ地味にやってるのをちゃんと見てくれて、
誉めてもらえるっていうのは嬉しいなぁ。
励みになります。明日への元気をもらいました。
そろそろ明日に備えて寝ます。おやすみなさい。
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追加分。
ピクルスジュースの写真です。
本当はもうちょっと緑がかってる気もするけれど…。
飲んだ選手が、“うわーピクルス食べてるみたい!”と笑ってました。
ピクルス飲んで、ファイト一発!