読み返してみたら非常に中途半端な昨日の更新。ごめんなさい。
今日はまずは昨日使ったTermの説明から。Concussionに関するarticle等を読んでいると、必ず出てくるキーワードたちが、PTA, LOC, RTP, MHIなどなど意味不明のアルファベットの羅列。頭良さげに見えるこれらは実は簡単で、それぞれ、
LOC…Loss of consciousness(意識を失うこと)
RTP…Return to play(試合や練習に戻ること)
MHI…Minor head injury
PTA…Posttraumatic amnesia の文字を取ったものです。
ほとんどがself-explanatoryですが、それじゃあposttraumatic amnesiaって何でしょう?
Posttraumatic Amnesiaという言葉をパーツごとにbreak downしていくと
post…後の
traumatic…外傷性の
amnesia…記憶喪失
つまり、外傷後に起こる記憶喪失、という意味になります。
PTAには2種類あり、AnterogradeとPosterogradeに分けられます。
・
Anterograde Amnesia (順向性健忘/前向性健忘)
前に向かっていく、というタイプの記憶喪失。過去ではなく現在・未来をaffectします。
実は、教科書には“事故後の出来事を覚えられない”とあるのですが、
その意味がイマイチ昔分かりませんでした。調べてみると、つまるところ、
“事故後、新しく起こった出来事をlong term memoryに入れることができなくなる”
ということのようです。物忘れが激しく、さっきしたことを思い出せない、とかそういう感じ。
Finding NemoのDory、MementoのLeomard、といえば分かりやすいでしょうか?
Short-term memory lossと表現されることが多いですが、実際はshort-team
memoryには何の問題もなく、
long-term encodingができないというのが原因です。
・
Retrograde Amnesia (逆向性健忘)
時間枠的に後方の、つまり時を遡って起こるタイプのAmnesia。過去を思い出せない。
記憶喪失、といわれて私達が思い浮かべる最も典型的なタイプの記憶喪失です。
リンク先にあった面白い記述が“Retrograde amnesia is often temporally
graded”というもの。つまり、事故直後の記憶ほど思い出しにくく、
その記憶が過去のものであればあるほど、more easily accessibleであるそうです。
Ribot's Lawと呼ばれるこの仮説は、T. Ribotによって1881年に提唱されたもの。
新しい記憶ほど、まだ整理がきちんとされてないからどこにあるかわかんなく
なりやすいんでしょうか?うーん、面白い!
ちなみにこの2つ、どちらか一方、というわけではなくで、両方同時に現れるケースも多いよう。
さて、ここからが少しトリッキーな議論になるんですが。
2 primary sx's of concussion are:
①Disturbances in the LOC
②Posttraumatic Amnesia
なので、脳震盪の重度を決めるときにもこの2つに基づくものが多いわけです。
例えば、ColoradoとかAANとか。昨日この辺は少しだけ触れました。
一方で、
■LOC occurs in less than 10% of all MHI.
■Unconsciousness last longer than 1 min in less than 1 % of all MHI.
■Amnesia is found in less than 30% of all MHI.
という統計もあります。
つまり、LOCが10%、PTAが30%以下のケースでしか起こらないならば、
それだけ稀にしか見られない症状を基にConcussionの重度を決めてしまっていいのか?
と主張する人もいるわけです。例えばそれがRobert C. Cantuその人なんですけど。
Cantuは10%以下しか起こらないLOCを評価の基準にするよりも、Post-concussion signs and sx'sを重度を決める要素として入れたほうが良いと提唱。そのsigns and sx'sの有無と、継続時間をgrading systemに採用しました(詳しくは昨日の表参照)。
耳鳴りや頭痛、視覚障害に加えて、睡眠障害、吐き気、
concentration deficits、attention span difficulties、mood change、
それから balance and coordination problemsなどなど。
こういったものがpost-concussion signs & sx'sに含まれるのですが、
確かにLOCよりPTAに、PTAよりPost-concussion signs & sx'sにfocusしていったほうが、より重度の低い脳震盪を細かく分類していけるというのは納得できますよね。
もちろん主著しているのはCantuだけではなく、Univ of NC、Nelson、Kulund、Torg等の研究者も同じ点に着目しています。ただ、sx'sをspecificにしていけばしていくほど、Guidelineとしては細かすぎる・難解なものになってしまうのも事実だと思うんですよね。
私は個人的に、CantuのGuidelineが最もシンプル且つ要点を得ているという点で自分の中で指針にしていきたいかなと、今回調べてみて思いました。
こんな
ページも見つけたので、興味のある方はどうぞ。Cantu自身によるページです。
まだまだ、concussionについて書くことはあります。
あと一回で終わるかな?続きはまた明日!
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今日の練習にはNBAスカウトが来ていました。彼自身NBAでもプレーしたことがあるらしく、
外のプレイヤーは練習の後半で彼から直接指導を受け、メニューをこなす場面も。
そんなわけで今日の練習では選手の皆、特にスタメンでない選手たちの気合をビシビシ感じました。特にTとA-Mcのふたりがめちゃめちゃいいプレーを連発。見ていても気持ちが良い!
気持ちの入ったプレーというものは、見ている側にも伝わるし、何て言うかな、心に訴えるものがあります。思わず、今日すごい良かったねー、と、練習後Tをストレッチしながら言うと、
ほんと?ありがとう!と嬉しそうなT。む。A-Mcには言いそびれた!
練習後、“日本の女の子は両手でシュートするって言ったっけ?”と声をかけてきたある選手。
俺もそう打とうかなーと言いながら、色んなフォームでシュートを打ってみせるので、
いやいや、この時期にフォームを崩されても困る!と内心焦りました(笑)。
両手でシュートを打つのはアジアの、それも日本の女子特有の伝統なのですが、
やっぱり女の子でワンハンドを無理に打とうとすると、力が足りずにフォームが崩れるんですよね。3 Pointなんかは特に。トップレベルの選手はアメリカでも日本でも綺麗にワンハンドでシュートを打ちますが、一般的にそうでない人たちのほうが圧倒的に多いです。
アメリカ大学のGymにでも行って女性のシュートフォームを見れば一目瞭然かと思います。
だから、個人的には、ツーハンド、全く問題ないと思うんです。むしろガンガン使われて欲しい!
ブロックされやすい、方向の融通が利きづらい、という難点は確かにありますけど。
でも岡里さんのスリーポイントの速さなんか思い出すだけで、鳥肌が立つけどな。
それでも、知らない人には衝撃的みたいです、ツーハンドシュートという概念。
大概、“うそ、何それ、本当?”と驚かれます。
そんな彼のシューティングを手伝っていたら、突然、
“ここから順番にシュートを打って、6本連続で決めたら俺はNBAに行く。
外したら…それでも俺はNBAに行く!”と可愛い宣言をして、シュートを打ち始めた彼。
どうなることやらとリバウンドに付き合っていたら、4回目くらいにやっと成功しました(笑)。
“It's your turn, Sy.” “Hey I gotta go, I haven't even made icebags yet.”
“OK 3 shots, only 3 shots.” “…Alright.”
3本連続で綺麗にネットに沈めて、“I'm so outta here!”
見たか、ツーハンド…もとい1.5ハンドシュートの実力!
今日の名言:“very very sneaky” by Luke
裏をついてサイドに切ってノーマークでボールをもらい、シュートを決めたLukeが、にやりと
PopsにAustralian訛りで言ったコレが妙にツボで(べりべりすにぃきぃ!って感じなのです)、
練習中笑いをこらえるのに必死になりました…。
LukeはAustralianにしては英語に訛りがなく、綺麗なほうだと思うけれど、
それにしても“べりべりすにぃきぃ”は、か、かわいすぎる…。
明るい話題ばかりではなく、今日また一人選手がcutされました。
やっと準備が整ったと思ったら、いなくなってしまう。どうしてもコレには慣れない…。