肉体的にも精神的にも色々ある今学期ですが、人並みに心臓は動いています。
ご心配をおかけした皆様、ごめんなさい。久しぶりの更新になります。
久しぶりでコアな内容ですが、今日はMOMO氏と例によってカフェで勉強していて、
MOMO氏が報告してくれた“今日のびっくり”について書きたいと思います。
(※ATに関する勉強をしていて、おっ、これは面白い!と思うことを発見したら、
“今日のびっくり~”とお互い報告するのが我らのぷちブームなのです)
●←右手でも左手でも良いので、
手を取り出して指を小指から順番に一本ずつ、
目一杯曲げていってください。
はーい、難なく、結構曲がりますよね。
この時の感覚やROMをちょっと覚えていてくださいね。
●←次は、その逆をします。
拳を作って、小指から順番に一本ずつ目一杯伸ばしていってください。
屈曲に比べて、伸展のほうがし辛くないですか?
ROMが屈曲のときより行かないし、
それでも目一杯伸ばそうとすると、手にぴりっと痛みが走りません?
これはなんでだろう?というお話です。
実は、Anatomical Structureの違いでこんなことが起こるのです。
指の屈曲は、大まかにふたつの筋肉が関わっています。
Flexor Digitorum Superficialis(→左)と、
Flexor Digitorum Profundus(→右)です。
このふたつの筋肉の決定的な違いはその停止位置で、
FDSがmiddle phalanxの側面で停止するのに対して、FDPはdistal phalanxまで伸びている、っていうところなんですけど、まぁそんなことは今は置いておいて。
Flexionがしっかりと強いのは、これらのふたつの筋肉がしっかり働いてるから、と言えるかなと思います。
←一方で、伸展の役目を果たすのは大まかにひとつだけ、
Extensor Digitorum。
(右図では何故か小指に腱が伸びてませんが、あるはずです、本当は)
屈曲はふたつの筋肉でstrong graspが可能なのに比べ、
日常で力強い伸展をそれほど必要としないからなのか、EDのみによるstrengthは屈曲のそれに劣って当然と言えば当然かも知れません。
しかーし、もうひとつ面白いfactがあるんですね。
これらの4本に分かれるEDのtendon、実はIntertendinous connections(tendinus interconnexusや、単純にconnecting tendonsと呼ばれることもあるようです)と呼ばれる組織で互いに横に繋がっているんです。→
腱と腱の間に、白い膜のようなものが走っているのがわかりますよね。
この膜のせいで、指を個々に伸展させるのが困難なのです。
インターネットでさらに調べていたら、この膜の“張り具合”に個人差はあるものの、
人差し指と小指にはadditional extensor tendons of their ownがあるため、
比較的簡単に薬指と中指とは独立してliftすることができるそう。
ピアニストの指とか、訓練次第で自在に動くようになっていくものなのかね?なんて話していたんですが、同じ記事にピアニストに関する記述もありました。以下が大体の内容です。
“ピアニストが中指で鍵盤を押すとき、FDPの働きによって薬指と小指(人によっては人差し指)も自然に下へ引っ張られるが、人差し指と小指は前述のように独立した伸展筋腱があるためさほど困難なく上げることができる。しかし、薬指を上げようとすると繋がっている中指も上がってしまう。つまり、中指で鍵盤を叩くという動作では、対となる屈曲と伸展が同時に行なわれているため、手と手首がガチガチになってしまいがちだ。これを防ぐためには、指を緩やかに曲げて、自然に動かすこと。Intrinsic musclesであるinterosseous & lumbrical musclesを巧く使うことである。”
ふーむ、つまり、手首と手にexessive stressをかけないためには、
dynamic musclsだけでなく、巧く細かいmuscleも使ってやらないとダメなんですね。訓練でこういった筋肉が巧く使えるようになれば、指をより自在に動かせるようになる、というわけです。
(※元の記事は
こちらです。Cadaverの写真があるので苦手な人は飛ばないで下さいね。)
こんなことをカフェで熱く語り合っている私たちに、誰も寄りつかないのは無理もありません。
いやでもヒトのカラダって本当に面白いですよね。誰がこんなの設計したのかしら。
前回のTMJの話の続きも、近くにすぐ書きます!
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昨日で、Regular Seasonの試合が全て終わりました。
Corpus Cristiでの試合、私は帯同しませんでしたが白星で終われたようです。木曜日にはUTSAへチームと共に、全ての責任を任されてtravelしたりと良い経験もできました。
カンファレンス10勝6敗の成績のBobcats、今週の金曜日から、いよいよカンファレンスのトーナメントが始まります。負けたらそこでシーズン終了です。自分の大学チームの下で働く試合として、最後のものになるこのトーナメント、選手以上に気合を入れて、自分の学生生活の締めくくりに相応しいように動いてきたいと思います。
Go Bobcats!